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紙の地図からデジタル空間のインフラへ。技術の進化ともに歩んだキャリア

紙の地図からデジタル空間のインフラへ。技術の進化ともに歩んだキャリア

生野 亮太(いくの りょうた)氏
株式会社ゼンリン執行役員 プロダクトソリューション事業本部長

1994年株式会社ゼンリン入社 。SE等の業務を経て、2018年プロダクト企画の責任者として商品開発を推進。2022年4月より現職。2025年4月よりプロダクトソリューション事業本部の執行役員本部長としてプロダクト企画を統括。

当たり前に使っている「地図」。
当たり前の裏側で、社会を支え続けてきた人がいます。

アナログからデジタルへ——
大きな変化の波の中で、地図というインフラの価値と向き合い続けてきた生野さん。
なぜ変化を恐れず、新しい挑戦を続けられるのか。
そのキャリアの裏側と、今見据えている未来、そしてNEO福岡への期待についてお話を伺いました。

キャリアの原点と地図との出会い-「知らずに入った会社」がすべての始まりだった-

学生時代は、どちらかというと技術系でしたね。
パソコンが好きで、そういう分野に興味がありました。

ただ、正直に言うと、会社のことはあまりよく知らずに入社しています。
「地元だから」という理由で選んだ部分もありました。
入ってから初めて、「地図の会社なんだ」と知った感じですね。

スマートフォンのマップもなければ、カーナビもまだ出始めの頃。
「助手席で親が紙の地図を見ていた時代ですよね」
住宅地図や道路地図が、社会インフラとして機能していました。
まさにデジタルの地図ビジネスが産声を上げるタイミングで、技術的な土台づくりから私のキャリアは始まりました。

「地図はインフラなんです」

なくなると困る。
でも普段は意識されない。
そういう存在です。

事業の進化と価値の再定義-「箱入りのソフト」から「社会インフラ」、
そして「地図を使って生み出す価値」へ-

入社して数年が経つと、
BtoC(一般向け)のパソコン用ソフトの企画に携わるようになりました。

当時は、書店に並ぶ“箱入りの地図ソフト”が1万数千円で販売されていた時代です。
今では想像しにくいかもしれませんが、「どれだけ詳細なエリアをカバーできるか」を各社が競い合っていました。

その後、事業の軸はBtoB(企業向け)へと大きくシフトしていきます。
「見るもの」だった地図は、
いつの間にか社会を支える“インフラ”へと変わっていったんです。

インターネットの普及やスマートフォンなどのデバイスの進化によって
地図は、無料でいつでも使える身近なものになりました。

だからこそ、「地図そのもの」で勝負するのではなく、
地図を使って何ができるか」という価値にシフトすることが大切だと思いました。

私自身も、技術だけでなく「お客様にどう価値を届けるか」という視点に立ち、
新しい使い方や可能性を模索するようになっていきました。


挑戦を生んだ行動力-自ら企画書を書いて提案していた若手時代-

私自身、若い頃はたくさんの挑戦をしていました(笑)。

例えば、20代後半から30代半ばにかけてはテクニカルサポートの部署で
多くの案件に携わることが出来たのですが、
この経験からヒントを得て、求められていないにもかかわらず、
自主的にサービス企画みたいなものを勝手に作っていました。

ある意味、今の商品企画に繋がる原点だったと思います。

「こういうことができたらいいな」とアイデアが浮かんだら、
すぐに企画書にして、決裁者の机に置いておく。

もちろんダメ出しされることが多々ありましたが、提案したら話を聞いてもらえて、ときには共感してもらい、実現に向けて動ける会社の環境も、自分を成長させてくれましたね。

振り返ると、コストやリスクを深く考えずに動けていたのは、
“若かったから”でもありますね。

ただ、その“枠を気にせず動く姿勢”が、
結果的に新しい価値や役割を生んできたのだと思います。

今思えば周りには色々とご迷惑をお掛けしたと思いますが(笑)

今の若い方は、とても真面目で優秀です。
ただ少し、与えられた役割の中に収まってしまっている印象もあります。

もちろん時代は違いますが、
「勝手に枠を超えてやってしまう」くらいの泥臭さは、やっぱり大事だと思うんです。

決められた仕事の中だけでなく、
自分から一歩踏み出すことで、見える景色は大きく変わる。

その積み重ねが、結果的にキャリアや事業の進化につながっていくのだと思います。

若者へのメッセージ -日常から問いを立て、まずは一歩を踏み出す-

今回の「NEO」のような新しい挑戦の場には、非常に期待しています。

今の事業の枠組みを超えて、新しい価値を生み出すためには、

やはり自発的なエネルギーが必要です。

その点、NEOは講義だけで終わらず、
体験して、考えて、行動につながる。
そのサイクルがあるのは大きいと思います。

若い世代に伝えたいのは、

「常に問いを立てること」

日常そのものがマーケティングなんです

ただ街を歩くのではなく、

「なぜここには人が集まっているんだろう?」
「この仕組みはどうなっているんだろう?」

と、常に問いを立ててみてください。

「エスカレーターの手すりが少し速く動く気がするのはなぜだろう。」
アイデアは、そうした日常の些細な気づきから生まれます。

そして、「これとあれを組み合わせたら面白いビジネスになるんじゃないか?」と想像を膨らませる。
特別なことをする必要はないです。

日常の中で気づき、考え、動く。
その繰り返しが、やがて大きな価値になります。

「興味を持つこと。そして、それを行動に変えること」

そのシンプルな積み重ねこそが、未来をつくっていくと思います。

「地図はインフラ」という言葉には、社会の基盤を支えるという強い使命感が込められていました。そして、最も印象的だったのは「日常そのものがマーケティング」という視点です。毎日利用する駅や通学路など、普段当たり前に触れているものの中にこそ、新たな価値が潜んでいる。この視点を持つことで、見慣れた日常の景色がより豊かに見えてくるでしょう。NEOとともにどのような価値が生み出されるのか楽しみです。

  • 紙の地図からデジタル空間のインフラへ。技術の進化ともに歩んだキャリア

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