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やらない後悔より、やり切った納得をー福岡を、挑戦が巡る街へー

やらない後悔より、やり切った納得をー福岡を、挑戦が巡る街へー

原田 透(はらだ とおる)氏
株式会社えんホールディングス 代表取締役
福岡県生まれ。
投資用マンション販売会社を経て、1997年3月に株式会社えん(現・株式会社えんホールディングス)の代表取締役に就任。(一社)九州住宅産業協会の副理事兼総務部会長も務める。

福岡を拠点に、不動産事業を展開する企業の代表である原田社長。
もともとはサラリーマンとして不動産業界に従事し、バブル崩壊という逆風の中でキャリアを積んでいたそうです。元々社長になるつもりはなかったそうですが、あるきっかけにより、経営者の道を歩むことを決断。現在は「本物志向」のものづくりと、社員が長く働ける環境づくりを軸に事業を展開しています。

福岡という街とともに成長しながら、次世代に向けた挑戦を続けている原田社長にインタビューさせていただきました。

挑戦の始まり-起業したいと思ったことは、一度もなかった

起業したいと思って社長になる人もいると思いますが、私はどちらかというと“流れ”の中で社長になったタイプです。

大きなきっかけは、いわゆるバブル崩壊の時期でした。
当時、不動産業界はかなりの逆風で、サラリーマンだった私は、年間で5日しか休まないような状況で働いていました。3年間自分を奮い立たせてやったものの、自身の成長が感じきれませんでした。

その中で一度、自分なりに責任を果たして不動産の世界から離れました。

しかし、不動産会社をたたむという友人の相談を受けた際に、この不動産業界を変革し、自分が経験した「マイナス」な部分を無くすことで、働きやすい不動産会社を作るという目標を持ち、友人の会社を買い、会社経営を行うことを決断しました。

会社づくりの軸-ブラックな業界を変えたかった-

まずは、サラリーマン時代に自分が現場で培ったビジネスモデルを落とし込んでいきました。
いわば、“ゼロからの起業”というよりは、
「既存の箱に、自分のやり方を入れて再構築する」ような形でした。

当時の不動産業界って、正直ブラックなイメージが強かったんです。

だからこそ、まずは“働く環境”を変えようと思いました。

設立当時から勤務時間は18時までにしました。
30年前では画期的なことでした。

自分が嫌だったことを社員に経験してほしくない。

自分の現場経験を経ての想いから不動産業界の改革が始まりました。
長時間労働ではなく、短時間でも集中して成果を出す働き方にする。
社員が無理なく働ける環境をつくる。

それが結果的に、会社の成長にもつながると思っています。

社内との接し方で大事にしていること- 適材適所で、人は輝く-


“環境をつくること”ですね。

「頑張れ」と言っても、環境が整っていなければ人は動けません。

例えば、子供に「勉強しなさい」と言っても、興味を持たせられなければ手をつけてくれません。なので、私は子供に勉強を強要したことはありません。勉強がしたいと思う環境づくりを常に考えています。

会社経営も同じです。「社員に仕事をしろ」と言っても、仕事がしやすい環境を作らないと社員は主体的には動かないと思います。だから私は、社員に数字で詰めたこともないですね。逆にいうと、やったことに対する評価をしっかり行うようにしており、競争心の中で実直にやっていこうと自ら思ってやっている人が多いですね。

それが結果的に、長く働ける会社になると思っています。

商品へのこだわり-安かろう悪かろうは絶対にやらない

我々が提供している商品は、長きにわたり残るものなんですよ。
30年、50年と資産として残っていく。

だから私は「安かろう悪かろう」は絶対にやりたくない。

むしろ「良かろう高かろう」の方がいいと思っています。

ちゃんとしたものをつくり、
時間が経っても価値が落ちないものを提供する。

それが結果的に、お客様にも会社にもプラスになると考えています。

福岡への想いと未来への可能性-この街に育てられ、この街の未来をつくる

福岡の発展があったからこそ、今の会社があると思っています。
正直、他の地域で同じことをやっていたら、ここまで成長できなかったかもしれません。

だからこそ、この街には強い恩を感じています。
住宅というインフラを通して、福岡に貢献していきたい。
それが、今の事業の根底にある想いです。

その一つが、エンクレストの物件づくりです。
庭園デザイナーによるプロデュースで、庭園や花を取り入れています。

観光客の方から「福岡はきれい」「花が多い」と感じてもらえること、
そして福岡市が推進している「一人一花プロジェクト」とも重なり、
街並みの美化にもつながればという想いから取り組んでいます。

東京や大阪には勝てない部分もあるかもしれません。
それでも、福岡には福岡にしかない魅力がある。

コンパクトで暮らしやすく、人間らしさがある街

さらにアジアにも近く、地理的な優位性もある。

これから福岡は、
「東京・大阪・福岡」と並ぶ存在になれるポテンシャルを持っていると感じています。

この街に育てられたからこそ、
次はこの街の価値を、さらに高めていきたいと思っています。

未来へのビジョン-総合デベロッパーへ-

今はマンション事業が中心ですが、
今後はホテルや商業施設なども含めたこれまで蓄積してきたリソースを活用しながら展開していく“総合デベロッパー”を目指しています。

土地にはそれぞれ最適な使い方があるので、マンションに限らず、価値を最大化していきたい。
マンション開発、宿泊事業、そしてもう一つ柱をつくっていきたいと考えています。

新しい挑戦機会が増えることで、若い人たちのチャンスも増えていくと思います。

若者へのメッセージ-失敗は、若いうちにしかできない

「リスクを恐れずに、やりたいことをやる」

失敗はします。
でも、失敗していいんです。

失敗から学んで、次に進めばいい。

失敗をせずに成功した話は聞いたことがないですね。
むしろ、若いうちは失敗できる唯一のタイミングなんですよ。
年齢を重ねると、簡単には失敗できなくなりますから。

だからこそ、「あのときやっておけばよかった」と後悔するより、
やり切った方がいい。
もし失敗しても納得して次にいけます。

「明日がある」精神でぜひ挑戦をしていってください。


これまでの経験と数々の意思決定を積み重ね、経営者としての道を切り拓き、環境・商品・人材すべてにおいて“本質”を追求してきた原田社長。
その言葉の中で特に印象的だったのは、「失敗できるのは若いうちだけ」という一言でした。挑戦するかどうか迷う若者にとって、その背中を押してくれるリアルなメッセージ。

福岡という街の可能性とともに、
これから一緒にどんな挑戦が生まれていくのか。
その未来が、ますます楽しみになるインタビューでした。

  • 石油一本足からの脱却と、人を信じる経営へ——100年企業を第二創業へ導く経営者の気づき

  • やらない後悔より、やり切った納得をー福岡を、挑戦が巡る街へー

  • 「思いついたら、まずやってみる。」—15歳でイギリスへ。海外で育った行動力で、同世代に火をつける—

  • 優秀ではなく愛されるリーダーが地域を切り開く──ORENDA WORLDが描く“AIと地方創生”の未来

  • 九州とともに挑む、新しい小売業のかたち──人を育て、地域と育つ、イオン九州の変革

  • 「楽しくなきゃ、仕事じゃない」――西鉄・森永課長が語る挑戦の美学

  • 「自分たちの手で、いい会社にしよう」から始まった挑戦──JR九州・宮野原氏が語る変革の30年と若者への期待

  • トラックに乗るつもりが、人を育てる道へ。そして今、若者に賭ける思い

  • 楽しくなければ、人生じゃない。仕事じゃない。―現場発・人づくりと事業づくりを両立する経営者の「仕事論」

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  • 西日本シティ銀行が見据える未来 – 地域密着と革新、若者と共に創る福岡

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