NEO INTERVIEW NEOを応援する、
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逃げなかった。それが、すべての始まりだった。

逃げなかった。それが、すべての始まりだった。

藤山 幸二郎(ふじやま こうじろう)氏
タカトリグループホールディングス株式会社 代表取締役CEO
1964年、福岡県うきは市生まれ。横浜国立大学工学部卒業後、岩谷産業株式会社に入社。半導体製造設備や電力ケーブルの営業に従事。
香港現地法人での勤務を含め11年間勤務した後、地元福岡の官公庁船用バルブメーカーである株式会社鷹取製作所に入社。2017年、山口大学大学院技術経営研究科修了。
2020年、後付け自動化機器を開発するスタートアップ「オートマイズ・ラボ」を創業。2025年、福岡市天神にタカトリグループホールディングス株式会社を設立し、事業会社の株式上場を目指す。

50歳から学び直し、次の日本のものづくりに挑む———
福岡県うきは市を拠点に、売上1000億円を目標に、ものづくり企業として挑戦を続けるタカトリグループホールディングス株式会社。
その経営を率いる藤山幸二郎さんは、50歳を過ぎてから大学院で技術経営(MOT)を学び直し、現在も博士論文を書き続けています。

なぜそこまで挑戦を続けるのか。
その原点と、今の取り組み、そしてNEO福岡への期待についてお話を伺いました。

挑戦の原点ー「もう逃げられない」と覚悟を決めた瞬間ー

インタビュアー
藤山さんは、もともと挑戦志向の経営者だったのでしょうか?

藤山社長
実はそうでもないんです。
会社を継いだ当初は、困ったことがあると「どうしよう」と悩んでいることも多かったですね。

でもあるとき、会社で大きな問題が起きました。
そのときにふと気づいたんです。「もう逃げられないな」と。

経営者が逃げたら、社員はどうなるのか。会社はどうなるのか。
そう考えた瞬間に、覚悟が決まりました。

そこからですね。本気で「どうやって会社を強くするか」を考えるようになったのは。

50歳のときに大学院に入って、技術経営を学び始めたのもその流れです。
今も博士論文を書いています。

学び続ける理由はシンプルで、

やった分だけ自信になるから。

準備してきた分だけ、挑戦できるようになるんですよ。

技術と文化の挑戦ーものづくりの未来と、日本の価値を届けるー

インタビュアー
現在はどのような挑戦をされているんですか?

藤山社長
大きくは「技術」と「文化」の2つです。

まず技術の領域では、「後付け自動化」という分野に取り組んでいます。既存の設備に後から自動化を加えることで、日本のものづくりをさらに進化させていく取り組みです。

日本の製造業は元気がないと言われることもありますが、僕はまだまだ世界で戦える力があると思っています。だからこそ、その価値をもう一度世界に示したいですね。

もう一つは文化の領域です。日本の生活様式には、体にも心にも優しい習慣がたくさんあります。それを学べる学校を、パートナーと一緒につくり、世界に発信していこうとしています。

技術だけではなく、人間として豊かに生きる価値も届けていきたい。それが僕たちの考えている未来です。

次世代への継承ー若いうちに経営を経験させるー

最近、グループ会社の3社の社長を次の世代に任せました。

私は会長CEOとして残っていますが、実際の経営は若い社長たちが担っています。

やっぱり、若いうちに経営を経験することが大事なんです。もちろん責任は重いですが、その分成長も大きい。

社長だけでなく、COOや経営参謀といったポジションも含めて、経営を実践的に学べる仕組みをつくっています。

“若いうちに失敗できる環境をつくる”ことが、次の経営者を育てると思っています。

NEOに期待することー良質なセレンディピティー

インタビュアー
NEO福岡にはどのような期待がありますか?

藤山社長
NEOに感じている価値は、「良質なセレンディピティ」です。

普通の経営者コミュニティだと、同じ世代や同じ業界の人が集まりがちです。 でもNEOには、若者、経営者、大学・自治体関係者、メディア関係者と立場も世代も異なる人たちが「応援」をキーワードに集い、共創し、社会を前に進めるという同じ方向を向いて走っています。

そういう環境の方が、新しい価値が生まれやすいと思うんです。

NEOが大きくなること自体が目的ではなくて、一緒に渦を大きくしていく仲間として関われたら嬉しいですね。

若者へのメッセージー「正直に生きてみてほしい」ー

シンプルですが、「正直に生きてみること」を一度試してみてほしいです。

小さな嘘を重ねていくと、人生の軸が少しずつぶれてしまう。でも正直に生きていると、人を見る目が養われます。

「この人は本当のことを言っている」「この人は違う」それが分かるようになる。

もう一つ大事なのは、「余白を持つこと」
時間や心に余裕がないと、本質を見抜くことができません。

忙しい時代だからこそ、ときどき立ち止まって考える時間を持ってほしいですね。

「逃げられない状況」が覚悟をつくり、「学び続ける姿勢」が挑戦を支えてきた藤山社長。その言葉からは、年齢に関係なく進化し続ける経営者の在り方が伝わってきました。

技術と文化の両軸で未来を描きながら、次世代にバトンを渡していく。その挑戦の中で生まれる出会いと共創こそが、新しい価値を生み出していくのだと感じます。

NEOという場で、世代や立場を越えた挑戦が交わることで、どんな“次のものづくり”が生まれていくのか。その未来がとても楽しみです。

  • 逃げなかった。それが、すべての始まりだった。

  • 石油一本足からの脱却と、人を信じる経営へ——100年企業を第二創業へ導く経営者の気づき

  • やらない後悔より、やり切った納得をー福岡を、挑戦が巡る街へー

  • 「思いついたら、まずやってみる。」—15歳でイギリスへ。海外で育った行動力で、同世代に火をつける—

  • 優秀ではなく愛されるリーダーが地域を切り開く──ORENDA WORLDが描く“AIと地方創生”の未来

  • 九州とともに挑む、新しい小売業のかたち──人を育て、地域と育つ、イオン九州の変革

  • 「楽しくなきゃ、仕事じゃない」――西鉄・森永課長が語る挑戦の美学

  • 「自分たちの手で、いい会社にしよう」から始まった挑戦──JR九州・宮野原氏が語る変革の30年と若者への期待

  • トラックに乗るつもりが、人を育てる道へ。そして今、若者に賭ける思い

  • 楽しくなければ、人生じゃない。仕事じゃない。―現場発・人づくりと事業づくりを両立する経営者の「仕事論」

  • 「人を大切にする会社」は本当だった― ―さくらフォレストが描く“熱量の細胞分裂”

  • 西日本シティ銀行が見据える未来 – 地域密着と革新、若者と共に創る福岡

  • 共感の先に、まだ見ぬ景色を。ふくおかフィナンシャルグループ 取締役執行役員(福岡銀行 取締役執行役員)橋爪氏が語る、地域への想いと若者と共に創る未来

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  • 常識を覆す挑戦と、未来への「面白い」の追求

  • 株式会社タカギ 下原様が語る、チャレンジ精神と地域、そして若者との未来共創

  • 通信の未来を切り拓く挑戦と、九州に根ざす想い

  • やずやの人と組織の成長、そして未来への挑戦

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