共感の先に、まだ見ぬ景色を。
ふくおかフィナンシャルグループ執行役員（福岡銀行 取締役専務執行役員）橋爪氏が語る、地域への想いと若者と共に創る未来

橋爪 政博（はしづめ まさひろ）
株式会社ふくおかフィナンシャルグループ　執行役員
株式会社福岡銀行　取締役専務執行役員

九州を拠点に、金融の枠を超えて地域社会の「真のゆたかさ」を追求する、ふくおかフィナンシャルグループ（FFG）。その変革をリードする橋爪氏は、36年の経験をもとに「お客さま本位」の信念を胸に未来戦略を描きます。
「FFGの思想は、自らが目指す道と完全に重なった」と語る彼の確信の源泉、そして若い世代との「共創」にかける情熱とは。本インタビューでは、その揺るぎない哲学と未来へのビジョンに迫ります。

お客さまにとって何が最善か、変わらぬ事業の原点

銀行員としての長年の経験で、私が常に立ち返るのは「お客さまにとって何が最良な選択か？」という問いです。日々の仕事では数字や成果も大切ですが、長い目で見ると、お客さまに心から喜んでいただき、私たち自身も「良い仕事ができた」と胸を張れることがどれだけあったか。
またその土台である信頼関係を築くことが最も重要だと感じています。 FFGが掲げる「あなたのいちばんに。」という価値観や「一歩先を行く発想で、地域に真のゆたかさを。」といった存在意義も、私の想いと同じ方向を向いています。三木さんとの対話で、その本当に大事な部分で深く共感できたことが、今回の取り組みにおいて非常に大きな意味を持ったと思います。

次世代の柔軟な発想と情熱：未来を切り拓く原動力

「お客さま本位」の気持ちや「真のゆたかさ」を追求する想いを、未来ある若者たちに受け継いでいくためには、様々な垣根を超えて多くの皆さんの力が不可欠です。今の社会は変化が速く、私たちの世代の経験だけでは追いつけない場面も増えています。
だからこそ、とりわけ若者の柔軟なアイデアや物事の面白さを見つけ出す力、そして新しいことにチャレンジする情熱に触れることが、私たちにとって非常に大切です。
最近では、若い世代の意見を取り入れる機会が増え、私たち自身が気づいていない考え方や進め方が多く残っていたと気づかされます。若い皆さんが自由な発想で「こんなことどうですか？」と提案してくれることは、私たちにとって大きな刺激であり、新たな視点へと導いてく れます。
若いエネルギーと私たちの経験が融合した時、想像もできなかった新しい価値が生まれると期待しています。

共感の先に、未来を創造する：NEO福岡への挑戦

私たちFFGは、地域の皆さんに支えられながら、一歩先を行く発想でゆたかな未来を創っていきます。そこで、福岡の地に新しい価値を生み出そうという意気込みのある若者たちとの出会いは、私たちにとって本当にかけがえのない大切なことです。
NEO福岡は、そういう意味で素 晴らしい機会を提供してくれる特別な場所だと感じており、そこから生まれる新しいエネルギーで地域全体に活気があふれることを楽しみにしています。

若者たちへ：面白いという直感を信じて、若い力で未来を動かそう

若い皆さんに伝えたいのは、自分の「これ、面白そうだな」とか「もっとこうなったらいいのに」という素直な気持ちを大切にしてほしいということです。誰かに言われたから行動するのではなく、自分の心から湧き出る「やってみたい！」という純粋な動機が、一番大きな力に なると信じています。
新しいことに挑戦する際には不安を感じたり、最初の一歩が重く感じたりすることもあるでしょう。それは当然のことです。しかし、私の経験から言うと、不安よりも「どうすればこの面白いアイデアを実現できるか」と考えるワクワク感の方が大きかったように思います。
たとえ小さな一歩でも、実際に踏み出すと周りの方々が共感してくれたり、手を差し伸べてくれたりして、それが次第に大きな動きへと繋がることがあります。そういう瞬間は、何物にも代えがたく嬉しいものです。
ですから、難しく考えずに、自分の「面白そうだな」という心の声に耳を傾け、その一歩を踏み出す勇気を持ってほしいです。そして、その挑戦のプロセスを心から楽しんでいただきたいですね。期待した結果にならなくても、その経験から新しく面白い挑戦の種が見つかるかも しれません。